ホイール作成記

今回、ブリッツェンを作るにあたり、ブリッツェン専用ホイールを作ってみました。
なのか、ホイールを作ったからブリッツェンを作ったのか・・・。

フジミから3代目レガシーはワゴンが先にでてB4が後に出ました。
B4が出るなら、やはり「ブリッツェン」を作るかぁ!?と思いましたが、
バンパー等の改造は出来るとしてもやはりホイールが難しい。
結構細かく何かを元に改造ってコトも出来そうもありません。
そこで、今回用いた方法を説明します。

最初に資料集め。
本物のホイールが用意出来れば良いのですが出来ませんので、
ネット上にてなるべく正面を向いている画像を探します。
今回はヤ○オクが役にたちました。
丁度そのものが出品されており正面の写真も入手出来ました。

これが正面の写真。

まず、最初に正確につじつまが合うように
フリーハンドでなく設計図を書かなければなりません。
そこで、CAD(キャド)を使いました。
とりあえず正面図だけ書くので2次元のCADを使い作図設計しました。
外径等はキットのホイールに合わせました。

これが、作図した画像です。
実際は5倍で作図。
まあ、等分でもいいんですけどね。

これを基に3次元化をします。
今度は3次元CADを使います。
もちろん直接3次元から始めてもいいのですが、
そーなるとそれなりに時間が掛かってしますので、
一旦2次元で作図し3次元化しました。
もちろん2次元から3次元にリンクできるソフトもありますが、
今回は使い慣れているソフトを使いましたので、
別々に作図&モデリングをしました。
モデリング後に表面の凹凸を再現していきます。

これがモデリングしたホイールです。
左が表面、右が内側です(当然か・・・)。
CADの画面上であらゆる方向から形状を確認できます。

次に、モデリングのデータを使い、工作機械を動かすプログラムを作成します。
ここではCAM(キャム)を使い、
CAMによって形状を削り出すプログラムを組みます。

これがCAMの画面画像で、
細い線の通りに工具が動き削りだします。
ピンクと中央の紫と茶色、外周の薄い緑の線が工具の軌跡です。
各色毎に工具が変わります。
今回の最小工具は径0.5mm(紫)で、
大部分は径1.0mm(ピンク)で加工しています。

CAMのプログラム終了後に問題ないかシミュレーターで確認います。

これがシミュレーターの画面で、
左より右へ加工されていく様子がわかるかと思います。
各色は上図CAMの軌跡の色と同じです。
ちなみに裏側の加工もあります(念のため)。

さて、本加工となりますが、実際の加工風景はお見せできませんので悪しからず・・・。
ホイールだから丸い素材から加工と思われそうですが、
今回の加工は厚さ10mmの板材からの削りだしとなりした。

これが、加工後の状態です。
材料はABS樹脂で俗に言う自然色(樹脂を着色せずに製造したら出来る色)です。
まあ、どのみち切削加工する場合は、この色か黒がほとんどです。

塗装はそのまま出来ます。

これが、塗装しタイヤをはめた状態です。
あとは、ナットの部分にあらかじめ0.5mmの穴を開けていますので、
そこに0.5mmの金属線を圧入して終わりです。

この様な感じで製作しました。
とりあえず、設計とモデリング、CAMの設定にはそれ相応の時間が掛かりますので、
今回のは、ちゃんと「会社公認」となってます。
通しで最初から最後まで行えば、丸1日の稼働ぐらいかと。

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